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脂肪肝の危険性や対策・治療法について

[2021.03.30]

最近テレビでは美味しい料理やスイーツを紹介する番組が多く、美味しい食べ物に恵まれているのはよいのですが、一方で脂肪肝の人が増えています。成人男性の3分の1、成人女性の5分の1が脂肪肝という報告もあります。

アルコール摂取が原因というイメージが強いですが、お酒を飲まない人の脂肪肝が増加しており原因はやはり食べ過ぎです。肥満の方はもちろん、さほど太っていない方でも、食べ過ぎ・運動不足で脂肪肝を健診などで指摘されることが増えています。

 

(1) 脂肪肝に隠れた病気

このアルコールよりも食べ過ぎが原因でなる脂肪肝の2~3割に「非アルコール性脂肪肝炎(NASH)」という怖い病気が含まれることが近年、話題になっています。肝臓に脂肪が貯まるだけでなく炎症が起こり、進行して肝硬変や肝臓癌を引き起こすこともあります。

男性では30歳から40歳の中年層に、女性では50歳以降で急増すると言われています。

 

(2) 脂肪肝にならないためには

消費されなかったエネルギーは肝臓に中性脂肪として蓄積していき、それが過剰になると脂肪肝になります。ファーストフードなどの現代の高脂肪食の増加も原因の一つです。しかし脂肪の摂取だけが悪いのではなく、過剰な炭水化物(糖質)・タンパク質摂取も脂肪肝の原因になります。

特に糖質の過剰摂取は危険です。更に糖質の中でも特に脂肪肝に直結しやすいのが「果糖」です。果物にも含まれる糖ですが、加工食品の「果糖」の方がより注意が必要です。炭酸飲料、ゼリー、アイスなどに利用されています。脂肪肝を指摘されている方は少し注意してください。

 

(3) 脂肪肝の検査

診断するためのもっとも簡単な検査は超音波検査(エコー)です。脂肪が蓄積した肝臓は通常より白く光って見えます。脂肪の付かない腎臓と並べて観察すると、コントラストがはっきり見えます。

血液検査ではAST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPなどの肝機能に異常値が出る人もいますが、出ない人もいるので要注意です。疑わしい方は積極的に画像検査を受ける必要があります。当院では高機能の超音波検査機器を設備して診断・治療にあたっております。

 

(4) 脂肪肝の治療

脂肪肝の治療に使える薬はいくつかありますが、やはり中心になるのは食事療法と運動療法です。バランスのよい食事を規則正しく摂り、散歩など有酸素運動を行うと、次第に余分な脂肪の分解が起こり健康な肝臓に向かいます。

 

当院では食事などの超音波検査で脂肪肝を診断し、血液検査などで非アルコール性脂肪肝炎などが隠れていないか積極的に検査を行っております。また栄養士による食事習慣の見直しの相談にも真摯に取り組んでいますので、お気軽にご相談ください。

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