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糖尿病を防ぐ食事

[2021.03.30]

「血糖値が高め」と健診などで指摘され、食事について悩まれている方も多いのではないでしょうか。高血糖を放置しておくと糖尿病を発症する可能性や、動脈硬化の危険因子となります。高血糖を防ぎ、糖尿病の予防・改善をするための食事について御紹介します。

 

そもそも高血糖って?

血糖値は、食事の内容や量、運動やストレスなどによって一日の中で変化します。その中で特に影響を受けるのが食事です。食後に血糖値は上がり、時間とともに下がります。血糖値を最も上昇させるのは糖質で、糖質の摂取量が多いほど血糖値が上がりやすくなります。

炭水化物に偏った料理、砂糖等が入った清涼飲料水をよく飲む、食べ過ぎ、間食が多い、果物をよく食べるといった食習慣があると、より血糖値が上がりやすくなります。

 

食事でなるべく血糖値上昇を抑えるためには?

 

炭水化物のみに偏らず、たんぱく質や脂質の多い食品を一緒に摂る

たんぱく質や脂質は、糖質に比べて消化吸収に時間がかかるため、血糖値は上がりにくくなります。またこれらは、インクレチン(インスリンの分泌を促す消化管ホルモン)の分泌を増すことから、血糖値を上がりにくくします。

 

食物繊維の多い食品を一緒に摂る

食物繊維は、吸収されにくいため、糖の吸収が穏やかになります。また腸内細菌が食物繊維等を分解して生じる短鎖脂肪酸は、肝臓で糖質を作り出す(糖新生)を抑えるため、血糖値の上昇も抑制されます。

食物繊維の多い食品としては、ごぼう、オクラ、春菊、ひじき、めかぶ、わかめ、納豆、キウイ、バナナ、りんごなどがありますが食べすぎには注意してください。

 

高血糖を防ぐ食べ方

 

(1) 朝の食事で食物繊維を摂る

1日の最初に摂る食事が、その次の食事の食後血糖値に影響を及ぼすとされています。朝の食事で、糖質に偏らずたんぱく質や脂質を含み、野菜やきのこなどの食物繊維を一緒に食べることで、血糖値の上昇をなるべく抑えることが出来ます。

ただ朝食を抜いてしまうと、昼・夕食後の血糖値が上昇しやすくなるので必ず3回の食事を摂るようにしましょう。

 

(2) 炭水化物に偏らない

食事は、主食(ごはん・パン・麺等)、主菜(肉・魚・卵・大豆製品等)、副菜(野菜・海藻・こんにゃく等)を組み合わせます。ラーメンとチャーハンなど1食に炭水化物が2品あると糖質の量が多く高血糖になりやすくなります。

 

(3) 食べる順番

血糖値が上がりやすい炭水化物を先に食べるより、野菜やおかずを食べてから、ご飯を食べた方が、血糖値の上昇が緩やかになります。

 

(4) よく噛んでゆっくり食べる

早食いは、血糖値が急激に上昇し、血糖値を下げるインスリンの分泌が間に合わず高血糖なりやすくなります。丼物などを食べるときには心がけて注意しましょう。

 

(5) 間食は量と時間を決めて

食間におやつに時間をかけてたくさん食べると、食後に上がった血糖値が下がりきらなくなります。結果として血糖値が高い状態が続き、糖尿病の危険因子となります。食べる量と時間を決めて間食は楽しみましょう。

 

(6) 食後に軽い運動を

食後1時間くらいに、30分程度、散歩などの有酸素運動をすることで、ブドウ糖が細胞に取り込まれ、食後高血糖が抑えられます。

 

自分の食事を客観的にみることは、いざやってみると難しいものです。当院では管理栄養士との相談が出来る体制を整えていますので是非、ご利用ください。

経歴
2007年3月名古屋市立大学医学部医学科卒業
2007年4月京都大学医学附属病院就職
2009年4月高松赤十字病院消化器内科就職
2012年4月大阪赤十字病院消化器内科就職
2021年2月屋島おおはら内科・消化器内科クリニック開院
所属学会・専門医
日本内科学会認定内科医
日本内科学会総合内科専門医
日本消化器病学会専門医
日本肝臓学会専門医
日本超音波医学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医
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