糖尿病とは
糖尿病とは、血液中の血糖値が高い値(高血糖)を持続する病気です。大きく免疫病の1型糖尿病と、生活習慣病の2型糖尿病に分かれていますが、患者さん数が多いのは2型糖尿病です。ここでは2型糖尿病を主に説明していきます。2型糖尿病は、過食・過剰のアルコール摂取や運動不足、ストレスなどにより膵臓の働きが弱くなったり、インスリンの働きが悪くなることで発症する病気です。遺伝的要素も大きく、家族に糖尿病患者がいる場合に発症する可能性が高いといわれています。糖尿病になると、網膜症(失明する危険性があります)・腎症(透析になる可能性もあります)・神経障害(足などの感覚が鈍くなります)などの合併症や、動脈硬化症を伴うこともあります。放置すると生活に支障が出る怖い病気の一つです。
生活習慣に気をつけることで、2型糖尿病の発症を遅らせることができるといわれており、特に食生活は重要です。しかし、自分一人で管理することも難しく、一度、栄養士さんと相談して自分の食生活を見直してみることも大切です。
糖尿病の検査・診断
血液検査で血糖値やHbA1c(過去1〜2ヵ月の平均的な血糖値の目安となる)の値を調べます。2型糖尿病は高血圧などの生活習慣病とも密接な関係があるため、それらがないかもあわせて確認します。必要に応じて、腎臓や目に合併症についても精査することがあります。
なお当院では血糖値だけでなく、HbA1cの値についても受診・検査当日に結果が分かる検査機器を導入しています。検査結果を聞きに来るためだけに別日にご来院いただく必要はございませんので、安心してご受診ください。
糖尿病の治療
2型糖尿病は、食事内容に気をつけたり(食事療法)適度な運動を行ったり(運動療法)することで、症状を改善していきます。
食事療法は、炭水化物、蛋白質、脂質の三大栄養素をバランスよく取ることが大切です。具体的には、かかりつけ医に1日に必要なエネルギー量を計算してもらい、栄養バランスの良い食事を心がけます。運動療法は、ウォーキングや自転車、スイミング、ジョギングなどの有酸素運動を1回30分以上、週に3回以上を行うことを目指します。食事療法と運動療法を続けて、症状の改善が見られない場合には、経口血糖降下剤やインスリン注射、あるいはGLP‐1受容体作動薬注射などによる薬物療法を追加していくことになります。早目の受診により、軽い治療で済むことが出来ますが、放置すると後戻りができない怖い病気の一つです。
当院では、画一的な内容ではなく患者様の生活環境や病状に合わせて治療を進めていきます。糖尿病は血糖値の値が気になる方は、お気軽に当院にまでご相談ください。
当院では、肥満症治療薬のGLP-1製剤であるウゴービ®(セマグルチド)の処方が可能です。
ウゴービによる治療の対象となる方
- BMIが27kg /㎡以上であり、2つ以上の肥満に関する健康障害(※)をお持ちの方
- BMIが35kg /㎡以上の方
※肥満に関する健康障害:高血圧、脂質異常症または2型糖尿病のいずれか
肥満は、糖尿病などの生活習慣病と深く関連しています。肥満状態を解消することで、糖尿病などの生活習慣病の改善につながることも期待できます。肥満を伴う糖尿病でお悩みの方はぜひ当院にご相談ください。
※当院では医療安全上と倫理的観点から、自費診療によるGLP-1処方は行っておりません。